商品名や品番が分からず、写真を見ながらカタログを探す。問い合わせを受けた担当者が、見た目の似た商品を一つずつ開いて確認する。こうした作業では、自社で扱う商品の画像から候補を絞るPoCを検討できます。

見た目が似ていることと、同じ商品であること、代わりに使えることは別です。最初は候補を探すところまでをAIで補助し、仕様と販売条件は担当者が確認する範囲にします。

同じ商品を探すのか、似た候補を探すのかを決める

同一品番の特定、色違いの候補、用途の近い代替品では正解が変わります。「似たものを探したい」だけで始めず、最終的に担当者が何を判断するかを決めてください。

例えば、包装の外観が似ていても内容量が違う場合や、同じ形状でも材質・寸法が違う場合があります。写真だけで分からない条件を、検索結果の確認欄に残します。互換性や安全性の判断まで画像検索に任せる設計にはしません。

Google Cloudの公式説明では、商品の複数視点の参照画像を登録し、入力画像に対して類似する結果を順位付きで返す仕組みが紹介されています。これは画像検索の構成例です。特定サービスが自社の商品を正しく特定できることを保証するものではありません。

商品画像と品番を結び付けて準備する

画像フォルダに写真が多くても、どの商品に対応するか分からなければ、候補から確認へ進めません。まず対象の商品群を絞り、品番、画像、仕様の参照先を結び付けます。

用意する情報 確認する内容
品番と商品名 色・サイズ・旧版を区別できるか
参照画像 正面・側面など、現場で必要な見え方があるか
仕様の参照先 寸法・材質・内容量などを確認できるか
販売状態 現行品・廃番・取扱終了を区別できるか
画像の利用条件 検証と外部サービスへの入力に使えるか

仕入先や顧客から受け取った写真を、自由に再利用できると決めつけないようにします。利用範囲と保存期間を確認し、背景に個人情報や社内資料が写っていれば、必要部分だけを扱える方法を検討します。

撮り直しを依頼できる条件も用意する

暗い写真、商品が小さく写った写真、複数の商品が重なった写真は、候補の確認が難しくなります。現場で撮り直せるなら、商品全体、ラベル、寸法の分かる箇所など、追加で求める写真を決めます。常に理想的な写真が届く前提にはしません。

検索に使っていない写真で試す

登録済みの画像と同じ写真だけで試すと、実際の問い合わせに対応できるかが分かりません。検証用には、別の角度や背景で撮った写真、使い込まれた商品、ラベルが見えない写真などを分けて用意します。

以下は本記事の検証設計例です。品番が確認できた写真を評価用に確保し、検索条件を調整する写真と、最後に確認する写真を分けます。同じ撮影データの切り抜きや色調変更が両方へ混ざらないよう、元画像の対応関係を管理します。

カタログにない商品も検証へ入れる

登録商品だけを試すと、知らない商品を入力したときの動作を見落とします。対象外の商品、廃番品、似ている別商品を含め、候補が出ても担当者が「確定できない」と保留できるかを確認します。

類似度の値を、その商品である確率として扱う前提にはしません。値の意味や範囲は採用する方式によって異なるため、業務上の確定条件とは分けて検証します。

今の探し方と、確認までの時間で比べる

比較対象は、現在の品番・商品名検索や、担当者がカタログを見る方法です。同じ写真と商品群を使い、検索結果が出る時間だけでなく、仕様を照合して回答候補を決めるまでを比べます。

確認するのは、表示した候補の中に正しい商品が入るか、似た別商品を誤って確定しないか、対象外を保留できるかです。候補数を増やせば見つけやすくなる場合もありますが、確認する手間も増えます。表示件数と確認時間を併記してください。

商品群、角度、背景、画像の鮮明さごとに結果を分け、苦手な条件を残します。全体の平均だけがよくても、取り違えの影響が大きい商品群で誤りが続くなら、対象を限定する判断が必要です。

仮例:写真から候補を出し、仕様表へ戻る

以下は実績ではなく説明用の仮例です。担当者が問い合わせ写真を登録すると、システムが自社カタログの候補と品番、仕様表へのリンクを表示します。担当者は寸法と材質を確かめ、不足があれば顧客へ追加情報を依頼します。

画像が似ていても仕様が合わなければ選びません。候補が出ない場合は、通常のカタログ検索や詳しい担当者への照会へ戻します。検索結果から受注や代替品の承認を自動実行する範囲は、最初のPoCに含めません。

誤った候補を記録するときは、入力写真、候補、確認した仕様、保留理由を必要な範囲で残します。画像の追加や商品改訂後に、以前の検証例でも検索結果を確かめる運用を決めます。

費用と個別開発に向かない条件を整理する

費用には、画像と品番の整理、撮影、検索処理、確認画面、商品マスターとの接続が含まれ得ます。外部サービスの検索・画像管理費と、商品更新時の社内作業も分けて考えます。

AiPHAのPoC開発は開発・検証20万円〜で、対象業務と開発範囲に応じた見積もりです。AIサービスの利用料など別途必要な費用は事前に案内します。自社の商品すべてを特定できることや、一定の精度を保証する料金ではありません。

バーコードや品番が読めれば十分な業務、見た目で重要な仕様を区別できない商品、使える画像を用意できない場合は、別の検索方法や台帳整備を先に検討します。

対象商品群、現在の探し方、利用可能な写真、確認すべき仕様、間違えた場合の影響を整理すると、試す範囲を相談しやすくなります。商品写真を使った検索PoCを相談する